2013年4月29日月曜日

花咲くいろは 第17話



いきなり17話からかよ、というツッコミは無しの方向でw

ここ数日、『花咲くいろは』視聴中です。ハマってます。

P.A.Works10周年を記念して、同社初のオリジナル作品として製作し、
2011年に放送された名作です。リアルタイムでは見ていないのですが、
数日前から見始めて、最初の数話でこれは名作と確信しました。
以降、17話まで来てもその確信は深まるばかりです。

P.A.Worksといえば、『True tears』『CANAAN』から有名だそうですが、
私はいずれもまだ未見です。(というかたぶん、見ないままかな?)
同社製作の『Angel Beats!』は全話見ました。
ほかにも『レイトン教授』シリーズのアニメパートにも関わっているそうですが、
意外だったのがProduction.IGとの絡みが多いこと。

『True tears』『CANAAN』『Angel Beats!』と聞くと、泣かせる話が得意な感じもします。

『花咲くいろは』は、高校生を主人公としながらも、主人公だけでなく
大人も含めた周りをきっちりと描いていて、見る側の世代や立ち位置によって、
ちゃんと感情移入できるキャラが配置されている点が良く出来た作品だと思います。
中高校生が主人公で、友人関係とその成長を描く名作は数々ありますが、
周囲の大人を含めて感情移入出来るほど、描きこまれた脚本は、
アニメの世界ではそう多いとは言えないのが実情かと。

ネットでの感想などを見ても、四十万一家だけを見ても、
スイ、縁、皐月、緒花、誰の立ち位置で見るかが分かれていますし。

最初の数話を見たときに、この作品の私自身の評価は、
皐月をきちんと描けるかが鍵だと感じていました。
1話での皐月を見ただけでは、緒花のような娘が育つとは思えなかったからです。
だからどこかで必ず、皐月がきちんと描き込まれるはずだと思いつつ見ていました。
私も親である身ということもあってか、以降、どうしても皐月中心で見ることが多いです。

そして中盤、1クール目終盤で、その場面がひとつの山場として描かれます。
そこをきちんと描いてくれたことで、私の中での本作品の評価はほぼ決まったと言えます。

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さて、17話ですが、相変わらず背景、とくに風景の空気感がすばらしいです。



舞台である温泉旅館「喜翆荘」は、CGでモデリングされている強みですね。
ズーム、パン、あらゆるカメラワークでも、破綻無く描かれますが、
空気感の表現が素晴らしく、所謂CG臭さを感じさせません。

今回は、前話の16話からの続き、経営的に苦しい喜翆荘の再起を図り、
長男であり番頭でもある縁が、学生時代からの友人でもある経営コンサルの崇子と共に、
喜翆荘を舞台とした映画製作に掛けるという展開ですが、
お約束通り、詐欺に会い出資金を騙し取られるという流れです。
それでなくとも厳しい状況の喜翆荘、おそらくこれが決定打となって、
終盤の話の展開に大きく影響するのだろうと予想されます。





回想シーンで、プールから上空を飛ぶ戦闘機を見上げる、子供時代の
皐月と縁。



そして現在(いま)の緒花も。

回想シーンで定番のフィルター処理だけでなく、戦闘機を描き分ることで時代を示す本気さです。
(過去はF4ファントム、現在はF15イーグルですね)
空の色、そして戦闘機のディティールの差も、過去と現在を表現しています。
余談ですが、舞台が金沢ですから、小松基地所属機ですね。
そして小松基地といえば、『よみがえる空』を思い出します。
そういえば、仲居頭の巴役の声優、能登麻美子さんは、『よみがえる空』でも出演されてますね。


今回の画作りでもうひとつのポイントは、水の表現です。



映画撮影のため、急遽大掃除を施し、久しぶりに水を張られる喜翆荘のプール。
昔から自前のプールがあったということは、喜翆荘は昔はそれなりに
繁盛していたということ、それが全く使われずに寂れていたということで、
喜翆荘の今の状況を端的に示す使い方ですが、徐々に広がる水面に写る
それぞれのキャラが、とても印象的な画作りでした。


水といえば、豆じいが水を撒く玄関先を行くスイ。
縁が詐欺に会ったことで、旅館組合へ詫びに出向くシーンですが、
ホースで出来た虹を越えていくスイの表情が、何故か爽やかです。
映画の件を縁に一任し、今回の話が怪しげなことを皐月から聞いていたにも関わらず、
それを止めなかったスイ。おそらく全てはお見通しの上だったのでしょう。
先の話は未見ながら、この先の喜翆荘の行方をなんとなく知っているのですが、
スイはこの時点で覚悟を決めていたのだろうと思えるカットです。


縁と電話で会話した後の、皐月の後姿。一見、喜翆荘のことについては、
さっぱりドライなように見える皐月ですが、ガラスに歪んで写る東京の町並み越しに
皐月の背中をズームアウトしていくことで、複雑な心境を示しているように感じさせます。

CGの成せる技とは言え、本作は、とにかく水面やガラスの反射、喜翆荘の窓のステンドグラス
の光の表現は素晴らしいの一言ですね。


今回は緒花との絡み(闘い?)が無かったアオサギ君。
本作品はそれぞれの登場人物が心の中でさまざまなものと闘っていますが、
アオサギは、緒花にとっての闘いの象徴という位置付けでしょうか。
ほかにも、私はスイとアオサギがダブって見える気がするのですが。
だとすると、アオサギと緒花のバトル(?)はもう無いのかもしれません。

今回のおまけ
縁にプールへ引きずり落とされた崇子さん・・・

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